南東北風土記

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花便り(番外編)



春宵夢醒月華涼
窓外花開窓内香
花似有情来作別
半随風去半升堂

 福島市は花見山



春宵醒めて月華涼し
窓外に花開いて窓内香し
花は情あるに似て来たりて別をなし
半ばは風に随ひて去り半ばは堂に升る

 会津若松市は鶴ヶ城



On a spring night, when I woke from dreams the moon-beams darted chill.
Outside the window, trees in bloom; inside window, fragrance.
Flowers as though sorry to leave me come to say goodbye;
Half indeed have gone with the winds, but half have climbed into the room.

 郡山市は開成山公園


春の夜、夢から醒めると月光が冷たくさしていた。
窓の外は樹々は満開、窓の内は香にみちている。
花は私との別れを惜しんで暇ごいに来たとみえる。
半ばは風に随って去ったが、半ばは部屋まであがってきた。


『袁枚「日曜日の世紀」の一詩人』(平川祐弘、沖積社)より

 伊達市保原町は紅屋峠千本桜


紀貫之
桜散る木の下風は寒からで 
空に知られぬ雪ぞ降りける

躬恒
我が宿の花見がてらに来る人は
散りなむ後ぞ恋しかるべき

前十五番歌合の一番(「王朝秀歌選」(岩波文庫))

猪苗代町は観音寺川


木のもとに汁も膾も櫻かな    翁

西日のどかによき天気なり    珍碩

旅人の虱かき行春暮て    曲水


『ひさご』中「花見の巻」より(「芭蕉七部集」(岩波文庫))

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